「ホームページを作ったあと、ほとんど更新していない」
そんな会社は、実は少なくありません。
作った時には、時間もコストもかけたはずです。
それなのに、公開したらそのまま。お知らせの最後の日付が、何年も前で止まっている。
「更新することがないから」
「担当者が辞めちゃってね」
事情はわかります。
ただ、「ホームページを更新しない」という選択をしていることは、実は、これからお話しするリスクを取っていることと、同義かもしれません。
この記事では、ホームページの制作に20年携わってきた立場から、更新しないとどうなるのか、そして今からできるチェック方法と対応策をお話しします。
ここで挙げることは、どれも私が実際に見てきたことです。
こんな方に読んでほしい
- ホームページを作ったまま、ほとんど更新していない
- SNSのアップを頑張っているから、ホームページは固定でいいと思っている
- 前の担当者が辞めてから、ドメインとサーバーの管理画面に誰もログインしていない
この記事を読むメリット
- 更新しないことで起こり得る危険が分かる
- 自社のホームページで、今日からできるチェック方法と対応策が分かる
- SNSとホームページの役割の違いが分かる
「更新しない」には、2つの場合がある
ひと口に「更新しない」と言っても、2つの場合があります。
- 新しく作って、公開したまま放置している
- 何年か運用してきたけれど、途中から放置している
この2つでは、起きることが違います。
それぞれ分けてお話しします。

新しく作って、そのまま放置した場合
1. 検索に出てこない可能性がある
新しく作ったホームページは、公開しただけでは、検索でなかなか上位に出てきません。
情報を足したり、内容を見直したりしないままだと、ずっと埋もれたままになる可能性があります。
そもそも、自社のページが検索に載っているかどうかも、見ていなければ分かりません。
検索に載っているかは、Googleサーチコンソールという無料の仕組みで確かめられます。
これを登録していない、または登録したまま見ていないと、出てこない理由にも気づけません。
2. ちょっとした不備に気づけない可能性がある
公開してから誰も見ていないと、細かい不備がそのままになることがあります。
- ブラウザのタブに出る小さなアイコン(ファビコン)が出ていない
- 検索結果に出るタイトルや説明文が、意図と違う文章になっている
- 検索結果での見え方(ページの分かれ方など)が、思っていたものと違う
どれも小さなことですが、検索結果は、お客さんが最初に目にするところです。
3. 問い合わせフォームからのメールが、実は届いていない可能性がある
意外と多いのが、これです。
問い合わせフォームから送られた内容が、実はちゃんと届いていないことがあります。
- 迷惑メールのフォルダに入っている
- 送信先のメールアドレスが、古いものや間違ったものになっている
誰も自分で試していないので、気づくきっかけがありません。
これは、何年か運用してきた会社でも起きています。
メールの設定やサーバーを変えたときに、フォームの送信先がそのままになっていた、ということもあります。
何年か運用してから、放置した場合
4. ほかの会社に、少しずつ埋もれていく可能性がある
自社が止まっている間にも、同じ業界のほかの会社は、ホームページを更新しています。
新しい情報を出している会社が増えていけば、止まったままのホームページは、検索で少しずつ埋もれていく可能性があります。
5. 外部リンクが切れていても、気づかない可能性がある
ホームページの中には、取引先や関連団体、SNSなど、ほかのサイトへのリンクが入っていることがあります。
こうしたリンクは、相手のサイトのURLが変わると、開けなくなります。
やめてしまったSNSへのリンクが、そのまま残っていることもあります。
誰も見ていなければ、リンクが切れていることにも気づけません。
放置している間に、こうしたリンク切れは少しずつ増えていきます。
6. Googleマップだけが更新され、ホームページとの情報に差が出る可能性がある
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)は、スマホからでも手軽に直せます。
そのため、営業時間やお休みの変更をGoogleマップだけで直して、ホームページは昔のまま、ということがよくあります。
見る人は、どちらが正しいのか迷ってしまいます。
7. 増えた過去記事を放置することで、今の情報と食い違う情報を出し続ける可能性がある
WordPressなどで記事を書きためてきた場合、更新を止めても、過去の記事はそのまま公開され続けます。
その中には、今とは違う料金やサービス、もうやっていない取り組みが書かれた記事もあるかもしれません。
そうした記事も、検索から読まれ続けます。読んだ人は、それが今の情報だと思ってしまう可能性があります。
更新しなくなると、社内の誰も自社のホームページを見なくなり、どの記事に何が書いてあるのか、誰も把握していない状態になります。
困るのは、いざリニューアルしようとなったときです。
どの記事を新しいサイトに移すのか。まず、それを調べるところから始まり、判断するのにも時間がかかります。
8. 担当者が変わると、IDやパスワードが分からず、管理画面に入れなくなる可能性がある
よくあるのが、更新の担当者が辞めて、管理画面のIDやパスワードが分からなくなるケースです。
いざ直そうと思っても、ログインできない。誰に聞けばいいのかも分からない。
パスワードが分からなくなったときは、ふつう、登録してあるメールアドレスで再設定します。
ところが、そのメールアドレスが辞めた人のものだったり、もう使っていないものだったりすると、再設定のメールも受け取れません。
こうなると、本当に管理画面に入れなくなってしまいます。
そこから調べるだけで、時間がかかってしまいます。
9. ある日、表示されなくなる可能性がある
ホームページを表示するには、ドメインとサーバーの契約が必要です。
どちらも、定期的に更新の手続きがあります。
その連絡に誰も気づかず、契約が切れてしまうと、ある日サイトが表示されなくなることがあります。
10. WordPressやPHPが古くなると、動かなくなったり、危険になったりする可能性がある
WordPressで作ったホームページは、WordPressそのものや、プラグインと呼ばれる追加の機能を、新しく保つ必要があります。
古いまま放置していると、表示が崩れたり、第三者に乗っ取られたり、改ざんされたりする可能性があります。
さらに、WordPressは、サーバーの上で「PHP」という仕組みを使って動いています。
このPHPは、サーバー会社が安全のために、定期的に新しいものへ切り替えていきます。
そのとき、WordPressやプラグイン、デザインの部品(テーマ)が古いままだと、新しいPHPに対応できず、ある日突然、ページが表示されなくなったり、エラーが出たりすることがあります。
では、PHPを古いままにしておけば安心かというと、そうではありません。
古いPHPには、あとから弱点(脆弱性)が見つかることがあります。
見つかった弱点を放っておくと、そこを突かれて、外から不正に操作される可能性があります。
2026年10月にも、PHPの脆弱性が見つかり、新しいバージョンが公開されたことが話題になりました。
当社のホームページでの確認については、ニュースにまとめています。
PHP 8.5.12公開に伴う、当社サイトの確認について
新しくすれば動かなくなるかもしれない。古いままでは危ない。
だからこそ、WordPressで作ったホームページは、作ったあとも誰かが見ている状態にしておくことが大切です。
見た人には、どう見えている?
ここまでは、ホームページそのものに起きることでした。
では、見た人には、どう見えているのでしょうか。
制作の仕事柄、いろいろな会社のホームページを見ます。
そのとき、つい目が行ってしまうところがあります。
- お知らせ(ニュース)の日付
- ページのいちばん下にある、コピーライトの年
- 途中で止まっているコラムやブログ
これらが何年も前のままだと、正直なところ、「外からの見た目を気にしない会社なんだな」と思ってしまいます。
あまりに古いと、「この会社、大丈夫かな」とまで感じます。
そして、そう思った人は、わざわざそれを伝えてはくれません。
何も言わずに、そっとページを閉じるだけです。
問い合わせが来ないので、会社のほうは、古いままだと気づくきっかけがありません。
SNSを頑張っていれば、ホームページは更新しなくていい?
「SNSは毎日のように投稿しているから、ホームページはこのままでいい」
そう考えている会社もあると思います。
でも、SNSとホームページは、役割がまったく違います。

私がお客さまに説明するときは、次の順番でお話ししています。
SNSは流れていき、ホームページは残る
SNSの投稿は、時間がたつと流れていきます(フロー)。
ホームページに載せた情報は、そこに残り、積み重なっていきます(ストック)。
資産性が違うのです。
SNSは「きっかけ」、ホームページは「信頼を確かめる場所」
SNSは、新しいお客さんとの出会いや、ファンとのつながりをつくる「きっかけ」です。
一方、ホームページは、「この会社に頼んでいいか」という信頼性を確かめる場所です。
SNSを見て興味を持った人は、最後にホームページで会社を確かめます。
そのときにホームページが止まっていたら、せっかくSNSでつくったきっかけを、ホームページで逃してしまうかもしれません。
SNSは、プラットフォームの都合に振り回される
SNSのアカウントやサービスは、運営している会社(プラットフォーム)の都合で、止まったり、仕様が変わったりすることがあります。
そのたびに、こちらが振り回されるリスクがあります。
ホームページは、自社の持ち物であり、資産です。
外からの都合に左右されずに育てていけますし、自社に合わせて変更や仕様追加も容易です。
SNSは「今」を、ホームページは「歴史」や「想い」を伝える
SNSは、会社の「今」を伝えるのは得意です。
でも、会社の歴史や想い、考え方といったことは、SNSでは表現しづらいものです。
それをきちんと伝えられるのが、ホームページです。
広告の中の1ページは、自社のホームページではない
もうひとつ、よくある勘違いがあります。
広告を掲載した先にある、自社の紹介ページを、自社のホームページだと思っている方がいます。
でも、それは広告媒体の中の1ページで、自社のホームページとはまったく違うものです。
SNSも、広告の紹介ページも、自社のホームページの代わりにはなりません。
SNSを頑張っている会社こそ、その受け皿になるホームページをしっかり整備し、運用していくことが大切です。
今からできる、チェック方法と対応策
最後に、今日から自社で確かめられることと、気になったときの直し方をまとめます。
1. 問い合わせフォームが届くか
チェック
- 問い合わせフォームに入力してテストする
対応策
- 届かないときは、制作会社やサーバー会社に連絡して、原因を調べてもらう
- 届いていても、月に1回など、テストする日を決めておく
2. 検索に載っているか
チェック
- 会社名やサービス名で検索してみる
- Googleサーチコンソールに登録しているかを確かめる
対応策
- サーチコンソールに登録して、ときどき見る
- 検索結果に出るタイトルや説明文が、意図どおりかも確かめる
3. 日付が止まっていないか
チェック
- お知らせのいちばん新しい日付と、ページのいちばん下のコピーライトの年を見る
対応策
- コピーライトの年が毎年自動で変わるように、制作会社に確認する
- お知らせやコラムは、無理のないペースで更新する
4. 情報が今の会社と合っているか
チェック
- サービス、料金、スタッフ、写真、所在地、連絡先が、今と合っているかを見る
- Googleマップの情報とも、食い違っていないかを見る
対応策
- 年に1回など、全部のページを見直す日を決める
- リンク切れも、そのときに確かめる
5. 管理画面に入れるか
チェック
- 管理画面のIDとパスワードの所在と、最新かを確認する
- 登録してあるメールアドレスが、今も使われているものか確認する
対応策
- 保管する場所と、管理する担当者を決めておく
- 登録するメールアドレスは、できれば社内の共通のメールアドレスにする
- 担当者が変わるときは、必ず引き継ぐ
6. ドメインとサーバーの契約
チェック
- 契約の更新日を確認する
- 更新の連絡が届くメールアドレスの設定を確認する(使われていないメールアドレスになっていないか)
対応策
- 連絡先は、できれば社内の共通のメールアドレスにする(見逃しを防ぐため)
- 自動更新にチェックを入れておくのがおすすめ
7. WordPressとPHP(WordPressで作っている場合)
チェック
- WordPress、プラグイン、サーバーのPHPが新しいかを確かめる
対応策
- 自社で分からなければ、制作会社に確認する
- 定期的に見てもらえる体制(保守)を整えておく
まとめ
- 作って放置だと、検索に出てこない、小さな不備やフォームの不具合に気づけない、などが起きる可能性がある
- 運用してから放置だと、ほかの会社に埋もれる、外部リンクが切れても気づかない、Googleマップとホームページで情報が食い違う、古い過去記事が今の情報と食い違う、管理画面に入れなくなる、表示されなくなる、WordPressやPHPが古くなる、などが起きる可能性がある
- まずは、問い合わせフォームをテストする、日付を見る、IDとパスワードの所在と、最新かを確認する、ところから
- SNSは「きっかけ」、ホームページは「信頼を確かめる場所」。SNSを頑張っていても、ホームページの代わりにはならない
- 気になるところがあれば、担当を決めて、一つずつ直していく
「更新したほうがいいのは分かっているけれど、何を書けばいいか分からない」という会社も多いと思います。
それについては、次の記事でお話しします。
自社のホームページが今どうなっているのか分からないときは、お気軽にご相談ください。


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