かつて、海外出張が多かった私にとって、ブリーフケースは常に自分の側にいた相棒のような存在でした。飛行機の中、車での移動、ホテルのチェックイン・アウト、客先訪問、いつも私の側にあった物、それがブリーフケースです。
そのブリーフケースは万双の「オーバーナイトバッグ」というブリーフケースでした。この万双のオーバーナイトバッグは、万双の常連のお客様方のご要望と、万双の技術がコラボレートされたバッグというコンセプトで販売されていますが、出張時の書類、パソコン、着替えといった一つのコンパートメントに収納したくない物を、全て別々に収容できるように設計されたものでした。万双のオーバーナイトバッグは本革製のブリーフケースですが、当時は、傷や雨など、全く気にせずにガシガシ使っていました。色はワインレッドとキャメルの2つを購入し、気分によって使い分けておりましたが、本革だけに使い込んだ時にエイジングも楽しんだことを覚えています。
そんな万双のオーバーナイトバッグを皮切りに、その後、私は色々なビジネスバッグ・ブリーフケースにのめり込んで行ったのですが、色々なバッグを使っていくうちに、自分にとってのブリーフケースの条件が固まっていきました。
それは、第1に「自立」すること、第2に書類や荷物、貴重品を入れる十分な「容量」があること、しかし、大き過ぎないこと、第3に底鋲があること、第4に使っていくうちに味が出る素材、つまり「経年変化」が楽しめる「本革」ということでした。
今回は、その4つの条件を満たすビジネスバッグ(ブリーフケース)を2つご紹介したいと思います。
こちらが、シングルブリーフケースです。
万双 シングルブリーフケース (ブラック)
素材:牛革 双鞣和地(そうなめしわぢ)
内装:レーヨン×コットン
金具色:シルバー
サイズ:W42.0/H30.0/D10.0(cm)
重量:1.7kg
ショルダー(鞄):最短34.0cm 最長46.0cm引用元:https://www.mansaw.net/shop/goods/goods/goods.php?act=Goods&mode=Detail&id=00000292
万双が、長く使えるように工夫を凝らしたという自信のブリーフケース
このシングルブリーフケースに使われている革は、万双のオリジナルブランド革で、6年以上の月日をかけて開発した万双独自の皮革「双鞣和地(そうなめしわじ)」が使用されています。
万双の常連客から「クオリティの高い国産の革を使用した商品」の要望があり、その要望に応える為に開発した皮革のようです。それは、全世界でも10%に満たないタンナーでしか行っていない「フルタンニン」での二度鞣しを独自の配合で行っているそうです。
確かに、通常の数倍の手間ひまをかけて作った皮革らしく、しなやかさと堅牢さを併せ持った皮革です。
ブラックは、漆黒のブラックで厳粛な美しさを醸し出しています。
なんでも、日本特有の気候の変化や、一年を通じて湿度の高い気候での使用を想定して開発された皮革のようで、耐久性にも優れた皮革だそうです。
触り心地は、とても滑らかで、ずっと触っていたくなすようなスムースレザーです。
中には同じサイズの3つのポケットがあり、長財布を縦に、名刺入れ、ペンケースなどとても収納しやすいサイズで使い勝手が良いです。
反対側には、薄型のパソコン、i Padなどを収納することができます。
ファスナーが大きく開くので、書類や荷物もガバっと入れることができ、容量もかなり入ります。
ブラックですので、色の変化はありませんが、使い込むことで革の表面がより一層艶やかになり、また触り心地もとても滑らかにエイジングしていきます。
日常のビジネスシーンでガシガシ使うことを目的に製作されたブリーフケースです。
次に、ダブルブリーフケースです。
万双 ダブルブリーフケース (ブラック)
素材:牛革 双鞣和地(そうなめしわぢ)
内装:レーヨン×コットン
金具色:シルバー
サイズ:W42.0/H30.0/D14.0(cm)→シングルブリーフケースはD10.0cm
重量:1.9kg
ショルダー(鞄):最短34.0cm 最長46.0cm引用元:https://www.mansaw.net/shop/goods/goods/goods.php?act=Goods&mode=Detail&id=00000293
同じ双鞣和地の皮革でも、こちらの皮革はより一層肌理が細かくて、スムースです。感動するくらいスムースです。
ファスナーがダブルであります。その分、収納の容量が大きくなります。
ファスナーの開閉もスムーズです。
このバッグは、内装まで革をふんだんに使った贅沢な作りです。
重量にも耐えられるしっかりとした縫製です。
こちらのポケットがダブルブリーフケースのみについています。
こちらは、シングルブリーフケースと同じ形状です。
ダブルブリーフケース(左)と、シングルブリーフケース(右)の違いです。
厚みが異なりますが、高さや幅は同じです。
まとめ
今回ご紹介した万双のブリーフケースは、「自立」して、「容量」があり、底鋲もあり、「経年変化」が楽しめる「本革」のブリーフケースで、使い勝手もとても良いブリーフケースです。この双鞣和地(そうなめしわぢ)という万双のオリジナルレザーは、スムースレザーですので、傷が付きやすいですが、万一、傷ができても、その傷が良い味になり、使い込むと革もしまってくるので、滑らかで、且つ、とても引き締まった印象の美しいエイジングをします。まさにガシガシ使えるブリーフケースと言って良いでしょう。
もし、個人的に第5の条件を付けるとしたら、個人的にはショルダーストラップはまったく使わないので、このショルダーストラップが無かったら良かったなぁと感じています。更に、第6の条件は、革なのに「傷が付きにくい」、第7の条件は革なのに「水に強い」ことです。5、6、7の条件をかなえてくれたのが、ペリンガー社のシュランケンカーフを使ったル・ボナーのコンフェ・ヴです。
ブログで紹介していますので、是非、ご覧ください。
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